面接は誰もが緊張するものです。しかし、頭が真っ白になってしまうくらいの過度の緊張は面接に対する準備不足の表れです。
ご自身の中での質問に対する回答がまとめられていないことや練習不足が原因となっているのです。
面接で聞かれることの多い質問はだいたい決まっているため、自分の考えをまとめ、その答えを前もって準備しておくと安心して面接に挑むことができます。
面接官へ良い印象を与えるため、面接で聞かれやすい代表的な質問への回答例とポイントを確認して面接の不安要素を取り除き転職を成功させましょう。
保育士の面接で絶対に聞かれる代表的な質問の回答例とポイント
質問1
自己PRをお願いします。
<良い回答例>
[aside type=”boader”]
私はこれまで保育士として6年間勤めてきましたが、2年前の出産を機に退職しました。自分自身の出産・育児を経験する中で、また子どもたちと関わる仕事がしたいと考えるようになり再就職することを決めました。
これまでの保育経験・育児経験を活かして、より子どもの個性や発達段階に応じた言葉掛けや援助をしていきたいと考えています。また、積極的に保護者ともコミュニケーションを取り、保護者の気持ちに寄り添ったアドバイスやサポートを提供していきたいと思います。
[/aside] <NG回答例>[aside type=”boader”]
・子どもが好きなので頑張りたいです
・昔から保育士に憧れていました
自己PRは面接官に自分をアピールできるチャンスです。自分がこの保育園で活かしたいことや意欲的に取り組んでいきたいことがあれば伝えていきましょう。
過去の保育経験の中で力を注いでいたことや心掛けていたことなどを具体的にまとめると説得力が増します。
逆に、過去の失敗を通して学んだことや気づいたことも精神的な強さや問題と真摯に向き合う姿勢のアピールになります。
注意したいのは、得意なことや過去の経験も話さず、漠然としたやる気ややりたいことが定まっていないような曖昧な受け答えになることです。
事前にしっかりと自己分析をし、自分のことを客観的に理解してからPRを考えておくと良いでしょう。
質問2
当園を選んだ理由は何ですか?(志望動機をお願いします)
<良い回答例>
[aside type=”boader”]
私は以前保育士として○年間勤めていましたが、出産を機に退職しました。自分自身の子育てをしていく中で食の大切さを改めて考えるようになり、子育て中には「食育」に関するセミナーへの参加や、食育実践プランナー資格を取得しました。
御社では、子どもたちの健やかな発育を促すために食育に力を入れているという方針に共感し、取得した資格が活かせるのではないかと思い志望致しました。
[/aside] <NG回答例>[aside type=”boader”]
・給料・賞与が良いから
・家から近いから
・人間関係をリセットしたかったから
仮に前職と比較して「給与が良いから」「残業が少なそう」というのが実際の理由であったとしても、それをそのまま話してしまうのは印象がよくありません。
就職が決まっても、別により条件の良い職場が見つかるとすぐに辞めてしまうのではないかと思わせてしまう恐れがあるからです。
やはり、採用するからには長く働いてもらいたいというのが面接する側の本音です。
志望の動機を聞かれた際には、園の方針や特徴と自分の希望する保育が一致している(自分の得意分野を活かし、園に貢献できる)ことをアピールすると良いでしょう。
そのためには、その保育園の方針や特徴をしっかりと調べておくことが大切です。
質問3
なぜ転職しようと思ったのですか?(前職の退職理由は何ですか?)
<良い回答例>
[aside type=”boader”]
私はこれまで○○保育園で保育士として5年勤めていました。子どもたちの自主性を尊重した自由保育では、遊びを展開する中でそれぞれが楽しみを見つけ、達成感を味わえるような声かけや援助の仕方に気をつけながら保育を行ってきました。
しかし、4年目を迎えた頃から保育内容もパターン化していることに気づき、自分自身の保育技術に限界を感じるようになっていきました。
試行錯誤する毎日の中、昨年の保育研修で五感と体全体を使って音楽を楽しみ、体全体で表現するリトミックに出会い、「子どもたちにも全身を使って自由に表現する楽しさを味わって欲しい」「そのためにはもっとリトミックを学びたい」という気持ちが強くなってきたため退職させて頂き、地域の中でも早くからリトミックに力を入れている御社に応募させて頂きました。
[/aside] <NG回答例>[aside type=”boader”]
・前職でいじめにあった(人間関係が嫌になった)
・モンスターペアレントに悩まされた
・給与が低かった
保育士の退職理由に「給与」や「人間関係」が多いのは事実です。しかし、それをそのまま正直に答えてしまうと、「前の職場の悪口を言っている」「問題が起こったらすぐに辞めてしまうかもしれない」と捉えられてしまいかねません。
嘘をつく必要はありませんがネガティブな理由ばかりを並べられると、面接する側も「この人を採用しても長く働いてくれるのか」「今の職員とは協調性をもってやっていけるのか」と不安になってしまいます。
退職理由が何であれ、前向きな言葉に変換し意欲が感じられる文章作りを意識しましょう。
この質問の場合、前職を辞めた理由と志望の動機が繋がる内容にすると説得力が増します。
上記の例では、前職の保育園の保育目標と自分の目指す保育にズレが出てきたこと(前職の退職理由)と、面接先の保育園の保育内容と自分の保育観の合致(志望の動機)で繋がっています。
実際には難しいのですが、この保育園でないといけない理由や意欲を感じさせることができれば大きなアピールとなるでしょう。
面接官に良い印象を与えるには逆質問!
面接の最後によく聞かれるのが「何か質問はありませんか?」という問い。
ここで「特にありません」と答えてしまうと面接はそこで終了してしまいますが、逆に質問することで面接官の印象に残るアピールポイントにもなります。
質問といっても、「残業はどのくらいですか?」「昇給はありますか?」といった給与や待遇に関する質問は避けておきましょう。
事前にホームページなどで園の方針や特徴を調べ、その上で質問ができるように考えておくと良いでしょう。
面接に行く前のチェックポイント
服装
実際に保育士として働く場合には動きやすい服装となりますが、転職活動就中は就職活動と同じようにリクルートスーツを着るのが一般的です。
シャツの色は白か薄いピンク、スカート丈は短くならないように注意し、ヒザ丈のものを選びましょう。
アクセサリー等は付けず、長い髪は結びましょう。
化粧は薄く仕上げ、清潔感を意識します。
姿見を使って、前後左右から全身をチェックしてみると良いですね。
持ち物
履歴書と職務経歴書(必要であれば保育士免許)、筆記用具、メモ帳の他、ハンカチ、ティッシュを持っていくと良いでしょう。
バッグは派手すぎないもの、落ち着いた色のものを用意します。
バッグの中で履歴書や職務経歴書などが汚れたり折れ目がついたりしないように気をつけましょう。
最寄駅から保育園までの道中では、その保育園で働いている職員や子どもを預けている保護者に出会う可能性が高いといえます。
そのため、駅に着く前までに身だしなみの確認や、保育園までのルートの再確認はしっかり済ませておきましょう。
駅を出たら、どこで誰が見ているかわかりません。面接はもう始まっているんだという意識を持って、気持ちを引き締めて行動しましょう。
面接対策なら保育士の転職エージェントを活用しよう
面接はとても緊張するものですが、充分な準備と練習をしていれば本番で過度の緊張による失敗を防ぐことは可能です。
とはいえ、どのようなことを質問されるのか、何に気をつけて答えると良いのかと不安に感じる方も多いことでしょう。
面接に慣れるためには経験を積むことが重要です。しかし練習といっても、家族や友人では面接官の目線に立って具体的にアドバイスできるのかというと、それもまた難しいところです。
「面接練習での的確なアドバイスが欲しい」、「面接練習を何度も重ねて自信をつけたい」という方は、保育士の転職エージェントを活用すると良いでしょう。
【保育士バンク】なら無料で相談や求人紹介、面接の日程調整、給与交渉などのサポートを行うサービスで、質問したくても聞きにくい給与面についても代行して聞いてもらうことも可能です。
面接に必要な履歴書の書き方から面接対策などのサポートもあり、これまで培ったノウハウを基に客観的な視点からのアドバイスを受けることもできるので安心です。
疑似面接練習を何度も行い自信をつけ、転職を成功させましょう。
まとめ:自信を持って面接に向かうために
面接時での質問に対する答えの<ポイント>をご紹介しましたがいかがでしたか?
面接をする側は「保育園の方針や特徴を理解し、他の職員と連携を取りながら保育することができるか」「責任感と協調性をもって長く働いてくれるか」「子どもや保護者とも積極的にコミュニケーションを取り、問題なく対応できるか」ということを考えながら面接しています。
答えるときに嘘をつく必要はありませんが、この保育園で頑張っていきたいという意欲を伝えると共に、この保育園で採用してくれたらこんなメリットがありますよとあなたの強みが伝わるような面接の答え方をまとめておきましょう。
面接官は面接と同時に履歴書や職務経歴書にも目を通します。履歴書や職務経歴書に書いた内容と、面接時の答えがチグハグにならないように、事前に何度も確認しておくと安心です。
あとは疑似面接を繰り返し、本番に向けて練習を行うことで面接への不安な気持ちを払拭することができるでしょう。
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