保育士の転職理由や離職理由の一つに「給与の安さ」が挙げられることがあります。

保育士資格を持つ人(非・潜在保育士を含む)を対象とした調査では「給与は勤務内容と比べてやや安い」「かなり安い」と答えた人は合計で52.2%という結果が出ており、やはり給与面に対して不満を持っている人は多いのです。
出典:平成23年度 保育士の再就職支援に関する報告書

この記事では、そんな「保育士としての仕事は好きだけど、給与が責任の重さ・仕事量に見合っていない」「働いた分を適正に評価して給与アップに反映して欲しい」と考える保育士のために、年収・給与をアップさせる方法についてご紹介します。

保育士が年収給与をアップさせる4つの方法

「納得して働き始めたものの、業務量の多さと給与が見合っていない」、「今の職場では給与アップが望めない」、そんな職場環境に悩んでいるのであれば思い切って転職も視野に入れてみましょう。

①公立保育園への転職

公立保育園で働く場合は地方公務員として働くことになるため、保育士資格以外にも各自治体が行う保育士採用試験に合格する必要があります。

合格後は自治体の採用候補名簿に登録されますが、登録期間である1年間の間に保育園から採用の申し出がなければ公立保育園で働くことができないという狭き門です。

初任給では私立保育園とあまり変わりはありませんが、昇給が期待できないどころかボーナスも出ない私立保育園が多いのに対し、公立保育園は地方公務員の給与規定が適応されるため、毎年の昇給や各種手当と、安定した待遇から人気も高くなっています。

②規模の大きい保育園への転職

小規模保育園は0~2歳の子どもを預かる保育園が多く、少人数でアットホームな雰囲気の保育園として人気があります。

しかし、10人以上の小規模保育園と1000人以上の大規模保育園を比較してみると、年齢や勤続年数にはほとんど差はみられませんでしたが勤務時間数給与面で差があることが分かりました。

保育士平成27年賃金構造基本統計調査

出典:平成27年 賃金構造基本統計調査

小規模保育園に比べると大規模保育園は年間で96時間も勤務時間が短いのですが、年間給与は約46万円も多く、賞与等を加算すると約36万円も多いことが分かります。

③都道府県を選んで引っ越しする

厚生労働省が発表した平成27年賃金構造基本統計調査によると、時短労働を除く一般労働者の全職種の全国平均年収は約489万に対し、保育士の年収平均額は約322万円でした。

その差は約167万円もあり、保育士の年収が全職種平均に比べてかなり安いと言わざるを得ません。さらに詳しく調べてみると、都道府県によっても保育士の給与格差が大きいこともわかりました。

保育士全国平均額 322万1300円
【都道府県トップ3】
・愛知県 381万5400円
・神奈川県 369万2200円
・福岡県 359万500円

【都道府県ワースト3】
・秋田県 248万8900円
・佐賀県 21万7000円
・鳥取県 207万8600円

参考:厚生労働省 平成27年賃金構造基本統計調査より「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月に「年間賞与その他特別給与額」を加算し算出

最高額は愛知県の約382万円、最低額は鳥取県の約208万円で約174万円もの差があることがわかります。

保育士の給与は、保育料と補助金で構成される運営費から支払われています。そしてこの補助金は、税金や年齢ごとの子ども一人当たりにかかる月単位の保育単価で決められており、園長の資格の有無や地域によっても単価が異なってきます。

とはいえ、近年では待機児童数が多い各自治体を中心に保育士の処遇改善策を図る動きが出てきています。転職時には各自治体のホームページなど、新たな取り組みについて転職時の参考にすると良いでしょう。

④国や各自治体の支援制度を活用する

直接的な給与アップではありませんが、保育士として働くことで家賃の金額が1/4になったり、学生の頃に借りた就学金の返済が免除になったりするとかなり助かりますよね。

実際に、各自治体における保育士の処遇改善策として「保育士宿舎借り上げ支援制度」「修学資金の貸付制度」などが注目を集めています。

横浜市の場合、保育所経営者への「保育士用宿舎借り上げ支援事業補助金交付」を行っています。(平成28年10月現在)

横浜市こども青少年局 保育対策課

横浜市こども青少年局 保育対策課

募集時期や対象保育士に条件はあるものの、給与が低いために実家暮らしをしている保育士や引っ越しを伴う転職を考えている保育士にとっては活用したい制度です。

また、横浜市では「保育士専用事業所内保育事業」も行っており、借り上げた宿舎に隣接する場所で保育士の子どもを対象とした事業所内保育施設設置費用の助成も行っています。

いずれも事業所への支援事業のため、求人情報を探す際に対象事業所かどうかを確認する必要がありますが、横浜市以外にも世田谷区・大田区・江戸川区・墨田区・船橋市・流山市・福岡市などでも保育士を対象とした待遇改善事業を行っており、保育士が働きやすく定着しやすい環境は広がってきているといえます。

転職で年収・給与アップに成功した保育士の口コミ

保育士の転職の場合、「働きながらでも転職活動ができる」「自分の希望条件に合った保育施設を紹介してくれる」「聞きづらい給与や休日についての質問も代行してもらえる」などの理由から、保育士に特化した転職サイトを利用する方が増えています。

ここでは、実際に保育士転職サイトに寄せられた「年収/給与アップに成功した保育士」の口コミをご紹介します。

①大阪府在住、27歳さきさんの口コミ
いじめのある保育園だったため、働き辛さを感じ転職しました。マイナビ保育士には好条件の求人情報を多く取り扱っていると思います。私の場合は、前の職場と同じ勤務条件で、毎月の給与額が5万円アップすることができました。年間だと60万円も差があるので転職して良かったです。しかし、ご自身の希望条件にある求人がなければ、無理に転職をしなくてもいいので、まず登録だけしておいて色々と情報収集のつもりでサイトを活用するのも有りだと思います。

▷詳しくは、悩みに悩んだ転職、結果的に大成功でした【保育士の転職体験談】で紹介しています。

転職サイトは登録無料のため「とりあえず登録を済ませ、条件を絞って複数の求人を見比べてじっくり検討する」という方法を取る方が多いようです。

焦って就職を決めたばっかりに、後からよりよい条件の求人が…なんてことがないように、譲れない条件や優先順位はしっかりとアドバイザーに伝えておくと良いでしょう。

②東京都在住、35歳あやさんの口コミ
月々の手取りが少なく、賞与年によっては出ない年もあり将来的にこのままこの園では働き続けられないと思い転職を考え始めました。保育ぷらすに登録し自分の条件にあう求人を探していたところ多くの求人情報が見つかり「私の希望条件は全然厳しいものではないん」と思い求人を紹介してもらいました。結果的に年収があげられることができたので満足した転職となりました。

こちらは給与の少なさから転職を考え始め、転職サイトを通して希望通りの転職に成功できた方の話です。面接の際に子どもたちの楽しそうな様子や園長の話なども決定の決め手だったとのこと。

いずれも保育士に特化した転職サイトを利用し、勤務条件を落とすことなく給与アップすることができた転職の成功例です。

保育士の高年収・高給与の求人情報

ハローワークや求人情報誌で保育士の求人情報を探してみると、現状より年収・給与アップができそうな情報はほとんど見当たらないのではないでしょうか。

しかし、転職サイトには驚くほど好条件の求人情報が溢れています。というのも、転職サイトを運営しているのは人材紹介会社。企業とのネットワークを用いて独自のルートで収集した情報を公開し、転職を希望する人と人材を募集したい企業とのマッチングを行います。

転職希望者の就職が決まれば、人材紹介会社に企業側から報酬が支払われます。そのため、転職希望者は無料でさまざまなサービスを受けられますし、人材紹介会社は親身になって相談を受け、転職者に満足して長く働いてもらえるような希望に合った求人情報や非公開求人を紹介しているのです。

実際に転職サイトで紹介されている求人には以下のようなものがあります。
・正社員:月給20万円以上(パート時給1200円)、賞与年2回4.5ヶ月分など
・正社員:月給22万円以上、賞与年3回、住宅補助あり、退職金ありなど
・正社員:月給21万円以上+保育士資格手当3万円、賞与年2回、昇給ありなど
・パート:時給1100~1600円、昇給年1回、交通費全額支給など

いずれも保育士の平均給与を上回る好条件ではないでしょうか。転職サイトでは専任のアドバイサーが付くため、あなたの希望条件での求人情報を探してもらえたり、詳しい面接のことや履歴書の書き方、給与面や福利厚生などの情報も教えてもらえます。

転職は今後の人生の方向性を決める大事なことです。あなたにとってよりよい条件を比較し、活用できるサービスは大いに活用して満足のいく転職を目指しましょう!

まとめ年収・給与アップは難しいことではない

保育士の年収/給与をアップさせる方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?「仕事量や責任の重さに見合っていない給与の安さ」に不満を抱いている保育士は多く、それを理由に退職、離職をせざるを得ない方もいます。

多くの保育士は非常識な金額の給与を求めているのではなく、仕事量に見合った適正な給与、民間平均給与よりもはるかに低い保育士の給与改善を求めています。

「仕事も子どもも好きだけど」「やりがいを感じてはいるけども」と我慢し、悩みながら仕事を続けていても良い保育を与えることはできません。

あなたの経験と知識は保育を行っていくうえで充分に価値のあるものです。「所詮、保育士の給与はこんなもの」と諦めずに、転職を視野に入れてみましょう。年収・給与アップは決して難しいことではないことに気付くはずです。

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保育士業界は、人材不足にもかかわらず、賃金水準が低い問題点がありますが、ご自身の条件に合う求人が見つかり自分らしい保育ができることを願っています。